2017年6月28日 更新

脱毛因子【TGF-β】って何!?簡単に分かるように解説!

男性型脱毛症「AGA」は、男性ホルモンの分泌が深く関わっていることがよく知られています。なかでも、髪の毛の成長サイクルと大きく狂わせて発毛を抑制してしまう脱毛因子【TRF-β】は、薄毛やハゲを大きく左右してしまうものとされています。実際にはどんな物質でどのような働きをするのか調べてみました。

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目次

■脱毛因子が活性化される原因

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脱毛因子TGF-βは、タンパク質の一種で、細胞の増殖や分化といった活動を抑制して、細胞が壊死することを促す働きがあるものとされています。頭皮においては、毛乳頭や毛母細動の正常な活動を抑制し、ヘアサイクルを乱して成長期を退行期に移行させる作用があることから退行期誘導因子とも呼ばれており、髪の毛の成長に最も悪い影響を与えると言われているのです。男性型脱毛症「AGA」は、男性ホルモンの一種がジヒドロテストステロンに変化することが原因で進行することが明らかになっています。
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男性らしさや生殖機能を司る男性ホルモンテストステロンは、睾丸から分泌された後に血液によって細胞内に運ばれます。頭皮に運ばれたテストステロンは、5α リダクターゼという酵素と結合することによって、毛母細胞を委縮させ発毛を阻害する強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンに変化します。このジヒドロテストステロンアンドロゲンレセプターが結合すると脱毛因子TGF-βが活性化され、脱毛を促す指令を出すタンパク質であるFGF-5に伝達され、その結果として脱毛が促進されることになるのです。

■男性ホルモンテストステロンの働き

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男性ホルモンは、一次性徴や二次性徴にも欠かすことができない、男性らしさや生殖機能、筋肉形成などに深く関わっているホルモンです。男性ホルモンは睾丸や副腎などを中心としてつくられており、構成される物質の大半がテストステロンであると言われています。テストステロンは筋肉増強剤としても用いられることがあり、オリンピックのドーピング検査の対象にもなっているものです。男性の体のなかで、男性らしい体つきや体毛の濃さ、性欲を高めたり、皮脂分泌を促したりする役目も担っています。
体毛の濃さに関係するテストステロンですが、髪の毛に関しては、逆に抜け毛やハゲを促すものになってしまいます。歳をとるとそれまでなかった体毛の濃さが目立ち始めるとともに薄毛やハゲの症状が同時にみられることもあります。男性型脱毛症「AGA」は、このテストステロンが、より強力な作用をもつジヒドロテストステロンに変化することが大きな原因となっているため、血液中のテストステロンが多い方は、脱毛症になりやすいと言えます。ハゲが遺伝するといわれるのも、テストステロンの分泌が多い体質が遺伝するからと考えられます。

■脱毛因子TGF-βを抑制するには

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脱毛因子TGF-βは髪の毛の成長に最も悪い影響を与える物質であると言われていますが、最も大きな影響を与えるのはヘアサイクルです。正常なヘアサイクルは、成長初期、成長期、退行期、休止期から成り立っています。このうち、80%を超えるのが4年~6年ほどの成長期であると言われており、これによって髪の毛の量が一定に保たれています。しかし、脱毛因子TGF-βは、成長期を1年ほどまでに短縮させてしまうため、なかなか髪の毛が成長せず、成長しかけたとしてもすぐに退行期や休止期に入ってしまって抜け落ちてしまうのです。

現在、脱毛因子TGF-βの働きを抑制すれば脱毛を防げるのではないかと研究が盛んに進められています。そのひとつt-フラバノンは、脱毛因子TGF-βの活性化を抑制する育毛有効成分が含まれているとして、その成分を含む育毛剤が販売されています。また、脱毛を促す指令を直接出すタンパク質FGF-5の働きを抑制することができる因子FGF-5Sに着目した育毛剤も販売されています。しかし、いずれも男性型脱毛症診療ガイドラインにおいては、治療に試みるのはよいが十分な医学的な根拠がないとされており、科学的に効果が実証されているわけではありません。

■男性型脱毛症「AGA」の治療は専門医療機関がおすすめ

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脱毛因子TGF-βの働きと男性型脱毛症「AGA」の関係が理解されたなら、その対処法として何を選択すればいいのでしょうか。育毛サロンは、頭皮環境をと問えたり、正しいシャンプーやヘアケアの方法を身に付けたりするのにはメリットがありますが、ホルモンの働きをはじめとする体内の状況を改善することはできません。やはり、医療行為が行える専門のAGAクリニックを受診して、現時点でのホルモン分泌の状況やテストステロンの分泌量から体質を見極めるなどの対応が求められるでしょう。

市販の育毛剤などでは配合されることのない、処方箋による発毛効果のある外用薬や内服薬の使用によって、その人の体質や進行状況に合わせた治療を進めることができます。男性型脱毛症「AGA」は、放置すると進行してしまう病気であるという認識をもって、早期発見、早期治療が鍵となります。

脱毛因子TGF-βは、髪の毛の成長期を短縮して毛乳頭や毛母細胞の正常な活動を抑制する、髪の毛の成長に最も悪い影響を与える物質です。男性型脱毛症「AGA」の進行を促進するものであり、早目にAGAクリニックを受診して、進行状況の確認及び治療を開始することをおすすめします。
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この記事のキュレーター

武 紀夫 武 紀夫